バセドウ病の薬の副作用（メリカゾールを飲んで）

私は32歳の時、バセドウ病で手術をしました。

 甲状腺をほぼ切除しました。

実物（写真）を見た時は、

（鳥の砂肝みたい）

と思いました。

術後はずっと甲状腺ホルモンを補うための「チラージン」を飲んでいます。

これは一生飲むんだと思います。

バセドウ病とはどんな病気なのかというと

 代謝が良過ぎる病気です。

切除した後は、逆に代謝が悪くなる

「橋本病」

という状態になります。

そのため、体内で作られなくなったホルモンを補うため、チラージンを飲んでいます。

これを飲まないと、おかしくなって来ます。

（鬱になったり太ってきたり、やる気が出ないなど、心身共にバランスが難しい状態になる人が多いと思います。）

甲状腺は『第2の心臓』とも呼ばれ体のバランスを整える重要な働きをする場所です。

有名な方も経験されてますが、女性に多い病気です。

（男性もこの病気になる場合はもちろんあります。従兄弟がそうでした）

昆布やわかめなどの海藻に多く含まれる「ヨード」という成分を多く摂り過ぎるのが

原因の1つともされています。

実際、私の場合は、浜育ちで子供の頃からわかめやメカブなど、たくさん食べて育ちました。

そして3姉妹みなバセドウ病になっています。

しかし、同じ食事をしていたであろう母親はバセドウ病とは無縁です。

私の子供の頃を思い出してみると・・・

とても汗っかきでした。

でもそれは体質なんだと思っていました。

そして女の子なのに喉仏がありました。

それを自慢げに「ほら、あたし喉仏あるんだよ」などと友達に見せていたぐらいです。

 今思えば、子供のころからバセドウ病の症状が出ていたのかもしれません。

でもそれがなんか変と自分で思いだしたのは、姉たち2人もバセドウ病と判明し、

自分も手の震えが治まらなくなってきたから・・・。

しかし姉妹の症状はそれぞれで、1人の姉は手術はせず、薬で落ち着きましたが、眼球が片方飛び出してきました。

なので身内でも症状はそれぞれです。

バセドウ病で私が感じた症状は

・疲れやすい（体力が午前中しかもたない）

・階段を上る時にサンドバックを腰につないで引っ張っているくらい体が重い。足がコンクリートで固められているかのように重くなります。

・エアコンの効いた部屋にいてもダラダラと汗をかく。

・髪の毛が全体に縮れてパッサパサになる。

・食べても食べてもお腹が空く。しかも甘い炭酸が飲みたい。

・痩せていく。

・手が震えて字が書けない（コンビニで小銭が出せないなど）

・いつも心拍数が１００位に上がっているのでドキドキしていてビックリしやすい。

・喉仏のところが腫れて喉が太くなってくる。

・食べ物を飲み込むときに喉につかえる。

バセドウ病は燃費の悪すぎる車みたいになります。

食べても食べてもすぐお腹が空き、すぐ動けなくなります。

一番困った症状は「手が震える」こと。

剃刀を使う仕事なのでお客様を傷つける心配があり病院に行きました。

そこで

「バセドウ病ですね」

と言われた時は、そうかもしれないと思っていましたが、

「ガーン」

と打ちのめされた感じでした。

それから大きな病院を紹介していただいて

治療方法が３つありますとのお話を受けました。

１薬を飲む

２手術

３放射線治療

まずは、薬を飲みましょうという事で

メリカゾールという薬を処方されました。

その時の説明で、この薬には副作用が出る事があります。

1つはかゆみが出る場合。

もう一つは、１０００人に1人～2人位なんですが

無顆粒球症

という白血球がなくなってしまう症状。

「もし、のどが痛くなって高熱が出たらすぐに病院に来てくださいね。」

と言われました。

薬を処方されて一か月くらい経った頃、

1度その後の経過で病院に行きました。

そしてその時に先生に

「君は薬で治るよ」

と言われました。

私も実際飲み始めてから、

普通に立っていられる!♡

疲れない!♡　

階段をタタタタタっと登れる!♡

普通って、こういう事なんだ☆☆☆

などと薬の効果を実感して喜んでいたのですが

その3日後だったと思います・・・急変しました。

急変する前日、日帰りでキャンプみたいな感じで家族と姉たちと楽しく過ごしました。

その帰りになんか鼻水がやたら出るなぁと思っていました。

次の日の朝方、寝ている時に背を向けていた壁が突然ブラックホールになって

ものすっごい勢いで引きずり込まれて行きました。

ギュッイイーーーン!!!

と、ものすっごいスピードで何かに背中をつかまれ真っ暗な闇に引きずり込まれていく夢?

を見ました。

本当にそれまで感じたことの無い、地獄に引きずり込まれていくいってこういう感じ?!でした。

あたし死ぬのかな・・・って思いました。

目が覚めると喉が思いっきり痛い・・・

ダルイ・・・

熱あるかも・・・

その日は息子が学校の行事で出かけるのにお弁当を作らなきゃいけなくて

フラフラでしたが作って見送りました。

「喉が痛くて高熱が出たらすぐに病院に来てください」

という先生の言葉が浮かびました

(これって先生が言っていた事なんだよな・・・)

主人に

「病院に連れて行ってほしい」

とお願いしました。

お店を閉めて主人が送ってくれました。

そして病院に着いて、普通に座っていることが出来ず長椅子に倒れこんでいました。

そのまま入院になりました。

先生は「あれっ!!! 　ついこの間大丈夫だったよね!?」

なんて言っていた気がします。

その後、無菌状態の白血病患者みたいな部屋で9日間入院しました。

病気を治すための薬を飲んで、病気になって入院するんだ・・・

副作用って怖いんだな・・・

とその時、初めて薬の副作用の怖さを知りました。

その後、「あなたはもう薬では治せないので手術になります」

と先生に言われました・・・。

もし私と同じような 症状があったら、バセドウ病を疑ってください。

そして病院でみてもらってくださいね。

体の不調が何かわからないと不安になりますます体調が悪化します。

特に、手が震えるという症状が強くて、常に心拍数が上がる感じがする時は甲状腺の不調かも知れません。

病気になってしまった時はどうしようもないんです。

誰もなりたくてなったわけじゃありません。

早めに治療を始めれば回復も早いと思います。

体の不調の原因がハッキリするとショックではありますが、それを認めて受け止めて治そうという気持ちになると

体はすみやかに回復に向かいますよ♡

すべての病気がそうではない時もありますが・・

次回は術後の経過を書きますね(^_^)/